紙製什器に商品を並べたとき、「隣の商品を取ると倒れる」「仕切りを狭くすると取り出しにくい」と困ったことはありませんか。
商品を安定して陳列するには、仕切りで区画を分けるだけでなく、商品の倒れる方向、区画内の余裕、仕切りとの接触位置を確認することが大切です。さらに、取り出した商品を元の場所へ戻す動作まで考えると、売場で使いやすい形を検討できます。
この記事では、商品陳列用の紙製什器について、仕切りの選び方と確認事項を紹介します。空間を分けるパーティションではなく、商品を並べる区画の仕切りが対象です。
仕切り付きの形状を確認したい方は、縦仕切タイプの商品一覧をご覧ください。
1.紙製什器の仕切りは、商品の倒れる方向から考える
仕切りを検討する前に、商品がどの方向へ、どの動作をきっかけに倒れるのかを確認しましょう。横へ傾く場合と、手前へ倒れる場合では、確認する場所が異なります。
左右の列を分ける仕切りがあっても、前後の動きまで抑えられるとは限りません。また、隣の商品に寄りかかって立っている場合は、その商品が売れた後に姿勢が変わることがあります。
| 起きていること | 先に確認する点 |
|---|---|
| 隣の列へ傾く | 区画の横幅、仕切りの高さ、商品が接触する位置 |
| 手前や奥へ倒れる | 前後の空き、前面の縁や背面との位置関係 |
| 商品を取ると隣も動く | 袋や箱の引っ掛かり、商品の詰め込み、仕切りの動き |
| 仕切りごと動く | 仕切りの取り付け状態、底面とのつながり、部材の変形 |
| 什器全体が動く | 設置面、什器の安定性、商品を引き抜くときの抵抗 |
区画を分けることと、商品や什器を固定することは役割が異なります。倒れ方を見ずに仕切りだけを追加すると、原因が残ったままになる場合があります。

2.仕切りの内側は、商品が入る広さと出し入れしやすい余裕を確認する
商品の最大幅と、仕切りの間の寸法を比べる
商品寸法は、実際に販売する包装状態で確認します。箱の折り返し、袋の膨らみ、吊り下げ用の台紙などがあると、底面より広い部分が仕切りに当たることがあります。
什器側は、本体の外寸ではなく、仕切りの内側で商品を置ける幅と奥行を確認してください。入口だけでなく、商品を置く位置や取り出す経路で狭くなる箇所がないかも見ます。
狭くすれば倒れにくくなる、とは限らない
隙間が大きいと商品が傾く余地が増える一方、狭すぎると包装がこすれたり、取り出すときに仕切りを引っ張ったりする場合があります。上から持つ商品と、側面をつかむ商品でも必要な空間は変わります。
余裕を一律に何mmと決めず、実物を入れ、持ち上げ、戻す動作で確認しましょう。柔らかい袋入り商品は、内容物が入った状態の膨らみも確認します。
掲載商品の外寸と展示スペースを読み分ける
例えば、卓上什器 縦2列(幅77) 上げ底タイプ W175 D292 H245は、商品ページに次の寸法が掲載されています。
- 全体サイズ:約幅175×奥行292×高さ245mm
- 展示スペース:約幅77×奥行226mmの2列
商品が収まるかを考える際は、全体の幅175mmではなく、各列の展示スペースを確認します。ただし、展示スペースと同じ幅の商品を入れれば使えるという意味ではありません。包装の膨らみや出し入れの余裕、重量への対応は別に確認してください。

3.仕切りの高さは、商品との接触位置で考える
仕切りの高さを決めるときは、何cmあるかだけでなく、商品が傾いたときにどこへ当たるかを確認します。
底が小さく上部が広い容器、柔らかい袋、背の高い薄い箱では、同じ高さの仕切りでも接触する位置が異なります。下部にしか当たらない、袋が折れ曲がる、箱の角だけが強く当たるといった状態を見分けましょう。
支えたい部分と、持ちたい部分を分ける
仕切りを高くすると商品をつかむ場所が隠れたり、取り出すために大きく持ち上げる必要が生じたりします。反対に、低くするだけでは、抑えたい方向の動きに対応できないこともあります。
「ここで商品を支えたい」「ここは指で持ちたい」という位置を、実物の写真に印を付けて整理すると、相談内容が具体的になります。
- 商品が傾いたとき、どの部分が仕切りに当たるか
- 接触部分にへこみ、こすれ、袋の折れが生じないか
- 商品をつかむ部分が、仕切りや前面の縁に隠れないか
- 正面から商品名や種類を確認できるか
仕切りの適切な高さを、商品全高の一定割合だけで判断することは避けましょう。形状、重さの偏り、包装の硬さ、取り出す方向を合わせて検討する必要があります。

区画の幅や仕切りの高さを調整したい場合は、商品の実物や写真をもとにご相談ください。
4.商品を支える仕切り自体の固定も確認する
商品の収まりがよくても、出し入れのたびに仕切りが浮いたり傾いたりすると、区画の形が変わります。商品だけでなく、仕切り自体の取り付け状態も確認しましょう。
組み立ては製品ごとの説明に従い、差し込み不足や向きの間違いがないか確かめます。取り付け方が不明な場合は、写真から判断して加工せず、対象商品の仕様を確認してください。
出し入れのどの場面で動くかを見る
仕切りが動く場合は、商品を入れた直後、持ち上げる途中、戻す途中のどこで動くかを分けて見ます。包装が引っ掛かっているのか、区画が狭いのか、固定部分に問題があるのかで、見直す内容が変わります。
差し替え式など、取り外すことを想定した仕切りもあります。接着してよいか分からないままテープや接着剤で固定すると、交換や組み立てに影響する可能性があるため、変更方法は事前に相談しましょう。
また、仕切りが付いていることだけでは、棚や底面の耐荷重を判断できません。商品の包装を含めた重量と陳列数を伝え、対象製品の条件に合うか確認してください。
5.取り出しやすさと戻しやすさは、別の動作として確かめる
取り出すときは問題がなくても、戻すときに箱の角や袋の端が仕切りに引っ掛かることがあります。片手で戻す、手前から少し傾けて入れるなど、売場で起こる動きも想定して確認しましょう。
無理に押し込まなければ戻せない場合は、そのまま使う前提にせず、区画の入口、仕切りの高さ、商品との隙間を見直します。
| 確認する動作 | 見るポイント |
|---|---|
| 商品を取り出す | 隣の商品や仕切りを一緒に引っ張らないか |
| 商品を元へ戻す | 入口で引っ掛からず、底面まで置けるか |
| 手前の商品がなくなる | 奥の商品が前へ倒れたり滑ったりしないか |
| 最後の1個を取る | 他の商品に支えられていなくても扱えるか |
| 空いた区画へ補充する | 戻す場所が分かり、隣の区画へ入り込まないか |
区画ごとに種類を分ける場合は、商品を取り出しても区画側に名称や番号が残るようにすると、戻す場所を確認しやすくなります。ただし、表示を設けるだけで物理的な収まりが改善するわけではありません。形状と表示をそれぞれ確認してください。
化粧品のテスターと販売商品の位置関係については、化粧品の卓上紙什器のテスター配置・陳列数・サイズの決め方で詳しく紹介しています。

6.仕切りの相談では「どこで、どう困るか」を伝える
紙製什器の仕切りを相談するときは、「倒れないようにしたい」という希望に、倒れる方向や困る動作を添えてください。設計で確認する箇所を絞りやすくなります。
例えば、「手前の箱を取ると奥の箱が前へ傾く」「戻すときに袋の端が仕切りへ引っ掛かる」といった説明です。正面と側面の写真に印を付けると、接触位置も共有できます。
- 商品:包装を含めた寸法・重量、底面や膨らみの形
- 区画:種類ごとの列数、1列に並べたい個数
- 動作:取り出す方向、つかむ位置、戻し方、補充方法
- 困りごと:倒れる方向、接触する場所、仕切りが動く場面
- 使用条件:設置場所、予定する使用期間、区画変更の有無
紙製什器ドットコムのオーダーメイド商品のページでは、仕切りや棚割り、寸法などの調整について案内しています。既製品の区画で収まるかを確認し、合わない点を具体的にしてから相談すると、必要な変更を整理できます。
実物での確認を希望する場合は、試作品で確かめたい内容と、費用・日程・対応範囲を事前に確認してください。仕切りの幅や高さを変更した後は、倒れにくさだけでなく、取り出しや戻し方への影響も再確認しましょう。
商品に合う仕切りは、区画を狭くするだけでは決まりません。商品の動く方向、接触位置、仕切りの固定、手を動かす余裕を合わせて確認し、安定した陳列と扱いやすさの両立を目指しましょう。
商品に合う区画が分からない場合も、商品の写真と陳列したい数からご相談いただけます。

